日本スポーツのこれから

2020東京大会も終わり、色々な競技の成績と取り組みが明らかになるでしょう。そこで、間違いなく現れるのはプレーや、選手の、チームの動きをデータ化し、対戦相手をデータ化し、それを対戦にどう活かせたかの検証です。女子のバレーボールは成績も優れなかったせいか、すでに戦術的な未熟さを指摘する記事を見ました。野球は日本の細かな動きの正確さを勝因にあげるコメンテーターの話を聞きました。
現在のスポーツ界に欠けている部分の一つはアナリストと言われています。データを取りプレーに生かす、もしくはデータを解釈し監督、コーチに噛み砕いて伝えることでプレーに生かすことです。もともとデータを取るときには仮説をたて、何を改善するかの目標があると思います。その通りの結果になるか、ならないか? そこもアナリストの競技理解度によるものと思われます。
また、個人競技と団体競技では取り組みや考え方に違いがあると思います。団体競技も突き詰めると個人競技になりますが、どちらかというと、個人のスキル、基礎体力とチーム戦術に分かれ、チーム戦術に比重を置くことが多いようです。特に代表チームとしての限られた時間では限界があるように思います。
そこで選手のスカウティングが大切になります。いかに選手の能力を数値化し、標準化するかが課題となります。監督により招聘される選手が変わるのは当然ですが、なぜかが説明できなければなりません。また、選ばれない選手は何が足りないのか?ここが重要だと思うのですが、ほとんど触れられることはありません。この課題を解決しなければ競争環境を作ることができません。人が集まり目標に向かうには時間と融和性、周りからの納得感も必要でしょう。そこに入れなかった選手のケアーが次のチームの基礎を作ります。
データ化と選手の幅広いケアーが継続した国際競技力を支えます。今、やっていることを疑い、何ができるかを模索することが必要です。次の五輪では、全く知らない名前の選手が何人出てくるかが競技団体の能力と言っては言い過ぎでしょうか。